福岡の心理セラピスト(リトリーブサイコセラピー)の前田 ひとみです。
先日、4歳児の子どもがケンカをしていました。
きっかけはお互いも覚えていないような些細なことでした。
遊びがエスカレートしてしまい「〇〇ちゃん、キライ!!!」と咄嗟に出た言葉に、相手の子も怒ってしまいました。
お互いに硬直状態が続いていたので、双方の話を聞いてみました。
キライという言葉で、自分のイヤな気持ちを表現した子。
キライという言葉に傷ついて、相手に怒っている子。
本当はどうしたいのかを聞いてみると、お互いに仲直りしたいとは話しています。
1人の子は「仲直りしよう。」と伝えるのですが、もう1人の子はうつむいたままです。
でも、仲直りはしたいんです。
どうしたいのかは心の中にあるんだけど、それを伝えるのが怖い。
自分の気持ちを否定されると自分そのものを否定されているようで怖い。
何だか自分の負けを認めてしまったようで悔しい。
まるで、そんな複雑な気持ちと自分自身が戦っているように見えました。
自分はその友達のことを大好きだし、また遊びたい。
だけど、自分のその本当の気持ちで相手を求めることが怖い。
もちろん、大人のわたし達にもそんな求めることの怖さを感じる時がありますよね。
しかも、そう近しい関係でなければまだできるのに、距離が近ければ近いほど自分の気持ちのままに求めることができなくなってしまう。
今日はそんな求めることができない心理、
「求めるなんてできない!」というテーマで書いていきます。
<本当の問題は何か?>
近ければ近いほど相手を求めることができない。
拒否、拒絶、無視されるのが怖い。
自分が負けた気がして、求めたくなくなる。
ここに潜んでいるのは愛着の問題です。
なぜ求めているのに求めることができないのか?
過去、求めた時に大きな
悲しみ
怒り
絶望
を感じてきたからです。
そんな思いを味わうくらいなら。。。と求めることを諦めてきたんです。
求めることは、自分を否定されること。
求めに応じてもらえなかった自分に価値なんてない。
そうやって自分の本音を抑えつけてきたんです。
求められないのは、本音で人と関わることができないからです。
自分で自分の本音を抑えて、言い聞かせて、分からなくしておくんです。
そうすれば、人との関係で傷つかずにいられる。
そうやって自分で自分のことを懸命に守っているんです。
自分の本音で関わって傷ついてしまったら、自分が壊れてしまうほど怖いんです。
求めることが怖いから、先に諦めておく。
それほどまでに自分の中に安心感がないことが問題なんです。
この状態を脱愛着と言います。
<このままだとどうなるか?>
求めることをせず、自分の本音を隠して人との関係を続ける。
それは、
自分を諦め、相手の望むように生きていくということです。
そうしていれば、自分の中にある怖さも感じなくていい。
求めても求めても何の返ってこない。
求めたら違うものが返ってくる。
これってとても怖いことです。
幼い子どもであれば、これは自分の生死に関わります。
それでもわたし達は、
全てのことを自分でできるわけではありません。
全てを諦めて生きていけるわけでもありません。
怖さを避けて求めずに生きていても、困る時が出てきます。
その時にこの脱愛着の状態だと、
- ひたすら自分に鞭を打って頑張り続ける
- 誰にも本音を話せず孤立する
- 弱い自分を隠そうと大丈夫に振る舞う
- 周りが分かってくれないと攻撃する
- 誰かが気づいて助けてくれるまで待ち続ける
ということを繰り返して、
自分の
無力さや
孤独や
虚しさを
避けるつもりが余計に味わってしまうことになってしまいます。
避けるために求めずに自分で何とか頑張ってきたつ持ちが、求めないことで余計に自分の不安をどんどん募らせていくことになります。
これはあなたが、
頑張ることが
避け続けることが
諦め続けることが
できなくなるまでずっと続いていくんです。
<解決に向けて>
あなたの本音は、本当は求めていたんです。
求めていたのは、あなたの両親ではないですか?
あなたは
お父さんを
お母さんを
必死に求めていたんです。
もらえないくらいなら。。。
違うものが返ってくるくらいなら。。。
そうやって諦めてきたけれど、諦めてしまうその前は、
お母さん!
お母さん!!
お母さーーーーん!!!
と心でたくさん求めていたはずなんです。
お母さん愛して。
お父さん聞いて。
お母さん抱っこして。
お父さん守って。
一緒にいて。
お話しして。
こっちを見て。
大事にして。
笑って。
この気持ち分かって。
そう求めていたんです。
そして、
お母さん、大すき。
お父さん、大すき。
そのあなたの本音を伝えて受け取って欲しかったんです。
その自分の欲求を認めて感じることが怖くてたまらないって、その自分をもう受け入れてあげていいんですよ。
求めることへの怖さを見ていくことで、自分の本音を信じられるようになっていきます。
ひとりでは怖い。。。
それって当たり前です。
自分のために求めること、その怖さを受け止めてもらうこと。
そこに向き合うことで、自分から求めていくことができるようになっていきますよ。
冒頭の子どものケンカですが、
自分の気持ち、伝えるの怖いね。
でも、〇〇ちゃんの気持ちだから、〇〇ちゃんじゃないと伝えられないね。
伝えても怖くならないようにここで見てるから、自分の気持ちお話ししてみたらいいんじゃない?
というと、泣きながらまた一緒に遊びたいと言えました。
仲直りしたらわたしはその場に置き去りで、もう2人の世界でしたが。。。
安心感がないと本音は話せませんよね。
自分自身の根幹を不安なまま出せと言われてもそれは無理です。
安心感は、最初は人からもらったらいいんです。
安心させてもらっていいんです。
ぬくもりをもらっていいんです。
そこからどうやって育てて育んでいくかが自分との愛着なんだと思います。
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