福岡の心理セラピスト(リトリーブサイコセラピー)の前田ひとみです。
最近、
自己重要感は大事だ。
ありのままの自分を愛そう。
そのままのアナタでいい。
という言葉、よく耳にしますよね。
では突然ですが、
アナタは自分のことを愛していますか?
そう聞かれた時に、アナタはどう答えますか?
素直に愛していると答えられる、それはとても素晴らしいことですよね。
しかし、その「愛している自分」とはどんな自分でしょうか?
そこに、
ポジティブな
素敵な
輝いている
そんな自分しか想像できなかったとしたら、アナタが愛している自分は、
理想の自分なのかもしれません。
今日はそんな、理想の自分でいようとする心理、
「理想の自分を壊したくない!」というテーマで書いていきます。
<本当の問題は何か>
ここに潜んでいるのは自己重要感、愛着、自己愛の問題です。
自己愛とは、自分を愛し、信じ、感じながら生きることです。
この自己愛が傷つくと、自分そのものを愛せず、信じられず、誤魔化しながら生きることになります。
自分のありのままを愛することができない。
だから理想の自分をいつも頭で想像し、その理想的な自分でいようとします。
本来、人間は
いいところもよくないところも、
長所も欠点も、
得意も不得意も、
どちらもあるものです。
けれど自己愛が傷つくと、人よりも劣っている部分が自分に存在するのが許せず、自分には優れている部分しか存在しないのだという幻想を抱くことになります。
なので、できない自分を隠したり、周りにバレないようにウソをついたり、人からよく見られようと努力して理想の自分になろうとします。
この自分の理想化の問題は、アナタが自分を愛することができなくて起こっています。
アナタは自分自身を感じてその感覚や感情を感じるよりも、親や、親の理想とする自分を感じ取ってきたんです。
親を感じ取ることで親を信じ、親の理想とする自分を感じ取ることで理想の自分を演じ、親から受け入れてもらってきたんです。
そうしないと、アナタが一番欲しかった親からの愛情がもらえなかったんです。
だから、
親の役に立てなかったり
失敗したり
間違ったり
期待に応えられない
そんな自分のダメなところは必死に隠さないといけなかったんです。
アナタは、理想の自分が壊れてしまうのがそれほど怖いんです。
<このままだとどうなるか>
理想の自分だけをずっと見て、演じ続けていくことはとても苦しいことです。
いつメッキが剥がれてしまうかと怯え、周りを常に警戒しながら自分に鞭を打ち続けているようなものです。
アナタが自分の弱さを自分で直視できないということは、自分のよわさも、他人の弱さも受け入れられません。
常に誰からも愛されるために、自分で自分の価値を作り出さないといけないんです。
そのために、周りの人を
否定したり
拒否したり
思い通りにしようとすることで
自分の価値を見出そうとするようになります。
そうするとどうでしょうか?
この状態が続くとアナタの周りから段々と人が離れていきます。
アナタは孤独に自分の
価値の無さや
空っぽさや
虚しさを
ずっと否定して逃げながら、
自分の価値を保つために
理想の自分を崩さないために
人と関わっては否定し、拒絶されることを繰り返していくことになります。
<解決に向けて>
アナタがありのままの自分を愛せないのは、アナタに価値がないからではないんです。
アナタの空っぽさや虚しさ、価値の無さの多くが親との間に感じた感情です。
親からもらった感情なんです。
親自身が子どもであるアナタを見ていると、投影で自分の価値の無さを感じてしまったんんです。
だから、理想の子育てをすることや、子どもを自分の理想通りに育てることで、自分の空っぽさや虚しさ、価値の無さを埋めたかったんです。
それは、
理想の自分でないと居られない世界。
人からの評価がないと生きていられない世界。
アナタはその世界の中にまだずっと居たいでしょうか?
自分の人との関わり方に本当に危機感を持った時、アナタは今まで居続けた世界から出ることができます。
アナタは今までの理想の世界で、誰を思い通りにしたかったんでしょうか?
思い通りにできなかった怒りや恨みを、今のアナタの身近な周りの人にぶつけてはいないでしょうか?
アナタがそこから出ることを決めた時、この問題は解決へと向かいますよ。