関わっている相手が
心のシャッターを下ろしてしまった。
関わりが急によそよそしくなって鎖国令が出た。
もしくは自分がそのような対応を人間関係で取りがちになっている。
シャッターを下ろし距離を置いて関わりが少なくていい相手となら
鎖国のまま生きていくことは可能かもしれませんが
近しい相手や関わりが必要になる相手にならそうもいきませんよね。
心の鎖国とは?
人間関係で心を閉じる。
関わりを拒んでしまう。
これは確かに過去に人間関係で
実際にイヤな思いをたくさん経験した人に多いのではないかと思います。
イヤな思いをしたからこそ閉じて拒むことで自分を守ります。
そして自分という意志を消して
自分を失くすことで相手に合わせます。
まさに自分という人間を空っぽにして
自分の心を人から鎖国して
これ以上に自分が傷つかないようにしていきます。
ここには幼少期の親子関係での
親との繋がり方が大きく影響しています。
自分という存在を持たないことを過去の親から望まれていたからです。
なぜ、
自分を空っぽにしてまでその親の要求を受け入れたのでしょうか?
それは幼少期の自分が
親を求めていたからです。
求めていたからこそあなたは親を必死に愛したはずです。
けれど、
思うように愛されない事実に子どもは絶望します。
願うように愛されない自分に子どもは無価値感を感じます。
求めたように愛されない自分を否定することで自分を抑えます。
求めると傷ついてしまうので出さないように回避していきます。
その絶望感と無価値観の抑圧は
そのままの自分では愛されないという自己否定になっていきます。
人と関わると、自分は愛されないという自分への否定が強くなるので
人から段々と離れていきます。
この絶望感と無価値観の回避と自己否定こそが心の鎖国です。
ずっと鎖国令を自分に敷いていると。。。
心を鎖国してきたのは
親から愛されることを望み、
親に愛されない事実を回避し、
自分を空っぽにして、
親を愛してきた過去があったからだと思います。
自分を空っぽにしてまで
親を求め愛されたかったその気持ちは、怒りと憎しみになって蓄積され
それでも出してしまうと絶望している価値のない自分になってしまうことを恐れて
自分を抑えつけ、自分を無気力にしていくことでその怒りと憎しみが出てこないようにします。
自分を持たないこと。
相手を感じないこと。
それで自分を守っていきます。
自分の絶望と無価値感に怯えて
相手に奉仕することで安心をもらおうとするんですが、
人からもらうだけの安心は、すぐに不安に変わっていきます。
なので
人に怯えながら
人に怒りながら
人から逃げていきます。
親に対して自分を閉ざしていないと余計に傷ついてしまう。
これを今の人間関係での繋がりにするから
人間関係を回避して逃亡し、人との関わりを鎖国します。
本来、
人を信じるチカラ
人を愛するチカラ
と
人から信用されるチカラ
人から愛されるチカラ
というのは両輪です。
自分からのチカラだけでも
相手からのチカラだけでも
人間関係を築くことはできません。
自分とだけ繋がっても
相手とだけ繋がっても
繋がりを感じることはできません。
閉じて鎖国していれば自分のイヤな気持ちから逃げられます。
だからこそ、
自分の本音から逃げたらいけないんです。
鎖国から開国へ。
幼少期に許されなかった本音。それは、
本当は親を求めていた。
本当は親を愛していた。
その過去の自分を認めても自分が自分でいられることを体感する必要があります。
必死に求めた。
必死に想った。
必死に愛した。
その気持ちが届かなくて絶望したんです。
だから閉じて拒むことを選んだんです。
それでも
たとえ親から思う通りに愛されなかったとしても、
あなたが無価値な人間というわけではありません。
頑張って愛した。
自分はよく頑張った。
想いが届かないこともあるけれど
相手を変えることはできないけれど
それでも
自分は無力な人間ではない。
自分は無価値な存在じゃない。
自分の中に愛はある。
そう思えるようになるには
求めても返ってこなかった絶望
愛されたかったのに叶わなかった無価値感
それを人と共に受け止め、
自分に対して
求めるものが思うように返ってこなくても
それが自分の価値や意義とは関係ないのだと
切り離せるようになることが大切です。
そして
怒りを抑えながら自分を無気力にすることで
相手から愛されるのを待ち続けてきた過去の自分から
自分を持ち自分で選ぶことで
愛したい人を自分で分かるようになることが大切です。
閉じていた自分の中に、
信じたい相手を自ら入れられるようになる。
拒んでいた人という存在を、
繋がりたい相手を自ら選べるようになる。
そうやって今まで信じてきた
たったひとつの親との繋がりでの関わりから
今の人間関係に選択肢を増やしていくために心理セラピーはあります。
今までずっと握ってきた体感だけでなく
他の体感も感じることができると、
どの自分で生きていきたいのかを選ぶ選択権は自分自身にあることも
理屈ではなく自分の体感で感じられるようになります。
自分の体感を変え、
自分の選びたいものの責任が取れるようになる。
これこそが心理セラピーの目的です。
鎖国から開国へ。
今年の自分にそう宣言できるといいですね。
そのお手伝いを精一杯サポートさせてもらいます。