大事な存在を失うということ

以前は心理セラピーセッションを中心に活動をしておりましたが、自分の今までの経験と体験を通して

大事な存在を失うということ、

喪失体験のサポート(グリーフケア)

に特化したセラピーを考えるようになりました。

大事な存在を失うということ

わたし自身は人生において

お腹の中で子どもを失ったり、

生まれて1年間ほどで親と離れたり、

大事にしていた友人関係が壊れたり、

離婚をして家族と別れたり、

続けていた仕事を無くしたり、

たくさんの喪失体験を経験してきました。

1つの喪失。

1回の別れ。

1度の崩壊。

特にこの体験が自分の意志ではなく、

想定外だったり

避けられなかったり

理不尽な出来事だった場合

人は心に大きな傷を抱える事になります。

そしてその傷に抗えず、大きな悲しみや押し寄せてくる不安、深い罪悪感や怒りが長く続く状態をグリーフを抱えた状態と言います。

   

一般社団法人 日本グリーフ専門士協会ではグリーフとは喪失における悲嘆反応であると言っています。

人は大事な人やものを失うと、落ち込み、悲しみ、落胆し、怒り狂い、絶望をしてしまうほどの状態に陥ってしまうのは誰でも起こりうることなのです。

その喪失によるグリーフの状態が、あなたに与える影響としてどのようなことが起こってくると思いますか?

喪失があなたに与える影響

どうしてこんな事に。。。

もう1度だけ会いたい!

なんで自分だけがこんな目に。。。

どうせ誰にも分かってもらえない!

もう生きている意味が分からない。。。

このように

全く先の見えない不安と孤独

どうやっても戻らない絶望と悲しみ

心に渦巻いたままの罪悪感と怒り

これらの感情に飲み込まれた状態のことを悲嘆反応と言うのですが、人は、この状態に留まったままでいると自分の人生を止めたままにしてしまうことになってしまいます。

その悲嘆反応があまりに強いと、本来の自分を見失うようになり、

忘れたいのに忘れられない

忘れたくないのに忘れたい

そんな相反する気持ちに翻弄されて、自分の心を閉じてしまう選択をする方も少なくありません。

その理由は、大きな喪失体験の中で感じた強い感情の衝動は

自分の意志だけでは止められないことが多いからです。

失ったあなたに必要なこと

グリーフケアの中でとても大切なことは、自分の中から出てくるどの気持ちに対しても

「これは自分の気持ちだ」と自分を受け入れていくことと、

自分の制御を超えている感情が溢れてしまう状態に対して

「この状態をひとりで抱えるのは無理だ」と人に助けを求め、その相手を受け入れていくことも、どちらも大事です。

大事な存在を失ったグリーフ体験の痛みは、

その存在との繋がり自分自身との繋がりその両方が絶たれた痛みであるとわたしは考えています。

だからこそグリーフケアとは、その絶たれた繋がりとの紡ぎ直しをすることで

その存在とも、自分自身とももう一度紡ぎ直していくことだとわたしは考えています。

自分の出てくる気持ちを受け入れ、

自分から溢れる気持ちの受け止め方を知る。

それが自分を信じること相手を信じることへと繋がっていきます。

自分に起こったことを受け入れること

自分の感じた気持ちを受け止めること

そして、

相手からの想いを受け入れること

相手からの言葉を受け止めること

その両方が自分自身や人との繋がりを紡ぎます。

人生で別れを避けることは叶いません。

だからこそ、

失った関係性から新たな絆を紡ぎ直すこと

そして、

その経験を経て自分自身ともつながり直すこと

がとても大事になってくるとわたしは思っています。

ひとつの大きな別れから、

自分自身や相手との関係性や繋がりを再確認していくことや、改めてそれを知ること。

これがグリーフケアの大きな意味ではないかとわたしは思っています。

喪失の体験は心にとても痛みを伴い人生に大きな変化をもたらす体験です。

ですが、過去とも痛みとも自分自身とも経験とも自分の手で紡ぎ直しができる体験をすることで、あなたの人生の新しい絆は紡がれていくと思います。

グリーフの痛みを受け止めあなたの絆を紡ぐチカラを育んでいけるよう、精一杯サポートさせて頂きます。

一緒に育んでいきましょうね。