今日から数回に分けて様々なグリーフについてお話していきたいと思います。
今回は1回目ということでお子さんを失った方へお届けしていきたいと思います。
本来ならば、
順番で言うのであれば、
起こってほしくない
起こってはいけない出来事。。。
それがこどもを失うという経験です。
まさか自分に。。。
どうして自分に。。。
その答えが見つからないまま、暗闇にうずくまっている方は多いと思います。
そしてその想いは、あなたひとりのチカラだけで抱えることはできません。
ひとりで抱えることと、大事なあの子への想い、とは全く別物だからです。
子どもを失うということ
プロフィールにも書いていますが
わたしは、今から8年前に妊娠7ヶ月で子宮内胎児死亡を経験しました。
わたしのように突然であれ、事故や病気であれ、
原因は様々あるとしても、子どもを失う経験をした人たちは
「子どもを失う」ということの残酷な現実から
自分自身を失ったみたい。。。
身体の一部や心が壊れたみたい。。。
もうこれからの人生で笑える日はない。。。
自分が代わってあげたかった。。。
何度確認しても受け入れられない。。。
生きている実感がない。。。
そう感じられる方が少なくありません。
わたし自身も喪失体験をされたクライアントさんのご相談を聞く中で、そのように言われる声をたくさん聴いてきました。
「子どもを失う」というとても言葉では言い表せないほどの大きく深いとてつもない衝撃を受けられたのですからこのような状態に陥るのは当然のことです。
あの子の親は自分なのだからと言い聞かせたり目の前のやるべきことに必死に向かうのですから、
その状態はまさに
自分自身を失っている感覚や
自分の未来を失っている状態
と言っても過言ではないと思います。
今のあなたに必要なこと
「人生に起こる事には意味がある」と言われることもよくありますが
お腹の中であれ、
生まれてすぐであれ、
可愛い盛りであれ、
成人してからであれ、
子どもを失う、という何より耐え難い苦痛を経験することに意味など見い出すことは難しいとわたしは思っています。
大事なあの子に会いたい。
でも
あの子はもうここに居ない。
その事実を受け入れられないまま絶望の中で過ごさないといけない毎日は、死ぬワケにはいかないから生きている。とでも言うような地獄の日々だと思います。
だからこそそうした日々の中で、あの子のことは絶対に忘れたくないけれど、現実を思い出さないようにしないと生きていくことが難しい。
そのような相反した気持ちの中で混乱し、必死に1日1日を過ごしているという方はとても多いように思います。
そして中には「自分はもう生きてる意味なんてない」と感じられてしまう方もいらっしゃいますが、
その気持ちは、自身の生を諦めてしまったのではなく、命を投げ出してしまえばあの子に会えるのではないか、と失った大事な子どもに会いたくてたまらないという気持ちから来ているケースも多々あります。
大切な人を失った人の心理として
あの時、ああしていれば。。。
もっと出来ることがあったのでは?
どうしてこうしなかったんだろう?
という後悔や自責の気持ちが起きやすいため、
気持ちはその時に感じることが大事
気持ちを溜め込むと後から爆発する
気持ちは我慢をせず表現することが大切
そう知識として分かってはいても、罪悪感や後悔の念が強さから、自分の気持ちを受け入れて自分ために泣いたり感じてあげることが難しくなり自分の気持ちをなくすことしか出来ない状況になるというのはグリーフの状態にある人の心理としてよく起きることです。
人は深刻な状況に陥るとその状況を何とかしたくなって自分に出来ることをやろうとします。
しかし、実は
乗り越えて前を向くこと
我慢して時間が過ぎるのを待つこと
全てを受け入れ感謝すること
このどれも今のあなたに必要なことではありません。
深く傷ついた心に必要なものとは?
今のあなたに必要なもの。
それは自分の
そのままの気持ちを聞いてもらうこと
ありのままの状態をを支えてもらうこと
そして何よりも、
大事なものを失った、支えを失った自分自身を人に受け止めてもらうことが大事なんです。
人は喪失を経験した時に、自分の様々な感情を段階的に螺旋的に味わいながら進んでいくと言われています。
自分は大事な存在を失った。とても信じられないし、信じたくないけれど、
これは自分に起きたことである。
この出来事は自分の人生の一部である。
この喪失は自分の中にある。
これらの事実をまずあなた自身が受け止めることが大事です。
わたし自身の話をさせて頂くとわたしは子どもを失ったと同時に、自分の価値そのものも失ったと思い、その事実を受け入れられず、誰からの言葉も耳に入らず、外へと出ることが怖くてたまらなくなり閉じこもりました。
子どもを失った自分に価値はない。自分の心がそう感じていたからです。
そして、その頃のわたしは自分の気持ちを無くし自分の気持ちが分からないように閉じ込めました。
それは同時に、自分が自分の価値を失ったと感じた自分の惨めさを感じたくなかったからでもありました。
今なら違うと分かりますが当時のわたしは、
子ども=自分の価値と感じていたからです。
この時のわたしのように、本当は結びついていないものをグリーフの傷によって、自分の中では結びつけてしまうということはよく起こります。
この無意識に起きる結びつきは幼少期からの愛着の傷によって持っている認知の歪みとの関係があるため、自分自身のチカラだけでは解くことが難しいとわたしは考えています。
だからこそ、人は深く傷ついた状態からの回復にはその心理を熟知した専門家のチカラも必要なのです。
自分の気持ちはきちんと受け止めてもらえる、自分は助けてもらえる存在なのだという経験が
自己受容と他者受容という二つの輪となりあなたの失った人生をもう一度動かすチカラになります。
どんな喪失体験でもそれぞれ非常に繊細な経験です。
だからこそそれを分かってもらう相手や安心して話せる相手を選ぶことはとても大切になります。
話したところで、分かってもらったところで、どうせ今の状況は何も変わらない。
失ったものはもう二度と戻っては来ない。
その気持ちはその通りだと思います。
確かに、話して分かってもらったからと言って、今あなたが抱えている問題は何も解決しません。
それでも
自分が受け入れること
誰かに分かってもらうこと
ここから自分の気持ちは変わっていくことをわたしは自身の経験から知っています。
喪失の痛みの中で、
どうしていいか分からない
誰に相談していいか分からない
今、そうしてひとりで悩んでいる方にひとりで抱え込まず相談して頂けるように。
そしてあなたがひとりじゃないと心から安心できるスタートを心の側に居ながら精一杯サポートさせて頂きます。
安心してご相談くださいね。