自分のことが放ったらかしのあなたへ。

喪失後、何だか全てのことがどうでも良くなって、自分の気持ちに目を向けることを避けてしまったり、イヤだと感じることも流したり、やり過ごしてしまうようになってしまったと感じる方は多いです。

自分自身をもういいやと諦めながらもイヤな気持ちも放置して溜め込むことが続くと、当然ながら人は不快や不満が募り、イライラするようになります。

けれど、喪失体験で自己肯定感が著しく下がってしまうと、このイライラしている自分さえも、自分はなんて弱くて腹黒いダメな人間なんだろうと自己否定しまうことがあります。

自分の不快や不満を麻痺させて、何ともないように振る舞ってしまうんです。

このようにあなたが自分を諦め放置してしまうことは、あなた自身をあなた自身によって、深く傷つけてしまいます。

自己否定という生き方

何だかイライラする。

何でこんな風に言われないといけないの!

どうしてこんな事をされないといけないの!

不快や不満を感じた時に、このような反応をすることはあります。

しかし、大事な存在を失うと、自分はなんてどうしようもない人間になってしまったのだろう。とその自分の心の反応すら責めてしまうことがあります。

本当は心の中に不快と不満とイヤが蔓延しているにも関わらず、その自分の気持ちを見たり、目を向けたりしてしまうと、余計に自分に嫌気がさしてしまって、イヤ!を感じながらもその気持ちをどうにか抑えることで平気に見せてしまう。

これは、自分の本当の気持ちを放置することで自分を守っている状態です。

もちろん、イヤをガマンしてしまうのには過去からの心の傷の影響が大きくあると思います。

心の傷があることは悪いことではありませんし、人は多少なりともそれぞれに傷はあるものだとわたしは思うんです。

けれど、喪失体験をしたあなたを追い詰めてしまうのは、自分を放ったらかしにしてしまうことです。

そして、自分を放ったらかしにするということは、自己否定をしながら傷の放置をすることだとわたしは思っています。

本来は、自分が傷つかないように自分を守るのですが、心の傷が深いと、傷おを見る事そのものがあまりにもつらすぎるために、こんな事を気にする自分がおかしいのだ、と自分の気持ちを否定したり無視したりして、その傷を放置することで自分の心を守ろうとします。

傷の放置は自分の傷を避けられているようで、傷から逃げられているようで、どんどんあなたを追い込んでいきます。

自分の傷をそのままにしていると、過去の傷を隠すことに必死になります。

避けるものがある時、今の自分の気持ちを感じることができなくなります。

傷や自分の想いが表に出てきそうになると、そのような自分は良くないのだと自己否定をすることで、また自分の気持ちを失くしていくんです。

自分の本当の気持ちを失くす。

それは自分の現実を否定することをより一層深めていきます。

自分を放ったらかしにしたままに過ごしてしまうと、喪失体験を抱えている自分に耐えられなくなり、より一層の自己否定をしてしまうようになるので、心の傷を放置することは癒すどころか、あなたをまた傷つけていきます。

イヤという気持ちに圧倒された過去

自分の気持ちも、自分自身も、放置して避ける時というのは、

誰かがどうにかしてくれること。

何かが自分を満足させてくれること。

事実が自分のために変わってくれること。

を期待している自分を諦めていない時でもあるとわたしは思います。

ひどい!

おかしい!

やめて!

その気持ちでモヤモヤしたまま今を放置してしまうのは、その誰かや事実に飲み込まれて圧倒されている時でもあるからです。

過去に誰かや、何かや、事実に飲みこまれていたように、今も飲み込まれたままだからイヤからずっと出られずに、助けを待って自分を放置するしかなくなってしまっているのだと思います。

心の傷を放置することや、自分の気持ちをずっと避けることは、今でも過去のイヤを受け入れ続けているということでもあるんです。

ここで大切なのは、あなた自身が本当は今までにたくさんのイヤを抱えて生きてきたということです。

そしてそのイヤという気持ちを、誰にも話せずに、自分だけで抱えるしか、過去にはあなたが自分を守る選択肢がなかった状況にあったのではないでしょうか。

イヤを抱えてきたあなたを責める必要はありません。

むしろ、抱えながらもよく頑張ってこられたのだと思います。

あなたはこれからも、もう限界の自分を否定しながら、無理をさせて、今までのように誰かや事実に飲み込まれながらこれからを過ごしていきたいでしょうか。

もしかすると、あなたはこの喪失体験によって、今のこの自分の今の現状を気づかされたのではないでしょうか。

だとするなら、あなたは今までと同じ過去の選択を、喪失体験をして苦しんでいる自分にまたさせたいと思っているでしょうか。

あなたがそれほどまでに自分の気持ちや自分自身を放置してきたのは、あなたがそれほどまでに自分のイヤを誰にも受け止めてもらってきていないからではないでしょうか。

イヤの気持ちとの付き合い方

イヤを感じた時に話したくなる人は、自分が信頼している人だとわたしは思います。

ひとりでいてもひとりぼっちじゃない。

そう信じられてこそ、自分のことを自分で考えられるようになります。

喪失体験をして、信頼している人も、信じるものも何ひとつ失ってしまったと感じておられる方もおられると思います。

そう感じている自分をどうか否定しないでください。

そう感じている自分を、そのまま感じてあげてください。

自分は、信頼できる人なんていない、そう思っているんだな。

自分は、信じるものなんて何もない、そう感じているんだな。

それは良いことでも悪いことでもなく、ただただあなたの本音です。

そのまま存在していいものです。

無理にどうにかする必要なんてありません。

あなたは、過去にたったひとりだけで、自分の本音をどうにかしようとしてきたのだと思います。

人はまず、自分のあるがままの気持ちをそのままに受け入れてもらう経験をすることで、自分で自分の気持ちを認めていけるようになります。

まずは自分が受け入れられることで、自分を受け入れていくことができるようになります。

否定も肯定もせずにそのままの自分の気持ちの存在を受け入れていくことができて初めて、これからの自分にも目を向けていけるようになります。

それが今を見るということなのだと思います。

あなたはあなたでいい。

それがずっと叶わなかったからこそ、今からのあなたが叶えてあげてほしいと思います。

そのために、自分の気持ちを見つけること。自分の想いに気がついてあげること。

それには、人からのチカラが必要だとわたしは思います。

このつらく苦しい喪失が起こったのは、あなたのせいではありません。

あなたが悪いから、この喪失が起こったのではありません。

それでも喪失は時として、あなたに問うてくることがあります。

過去のあなたは、あなたを生きてきましたか?と。

今のあなたは、あなたを生きていますか?と。

グリーフケアは、あなたのチカラと誰かという人のチカラの両方から今と過去のあなたを支えていきます。

何から話していいか分からない。

何をどう話していいか分からない。

その今の自分をどうかグリーフケアで受け止めてあげてください。

それが、イヤに自分の心を侵食させず、イヤを認めて、イヤを受け入れないことだとわたしは思います。

過去の解決できていないイヤが今のあなたにもしあるのなら、あなたの「あの時に言えなかったイヤ」をぜひグリーフケアで探してみてください。