遺されたあなたへ。

亡くなったあの人ならどうするだろう。

今の自分に何と言うだろうか。

どこに居ても、何をしていても、失った存在で頭も心もいっぱいで喪失感の大きさにつらさが募っていく。

喪失体験で大事な存在を失うと、自分だけが遺されてしまったと感じる方は多く、これからあの人の居ない人生をどうやって生きていけばいいのか分からず、ずっと暗闇の中に居るようだと言われます。

遺された人に続く自問自答。

グリーフのお話を伺っていると、あの人とのあの時のあの場面を何度も何度も思い出しながら、

もっと何か出来たのではないか。

どうしてあんなことを言ったのか。

もしも違った対応をしていれば。

自分が間違っていたのではないか。

なぜ何もしてやれなかったのか。

そのような問いを、自分自身にずっと投げかけている方が多くおられることを実感します。

そして、その問いはもう二度と答えをもうもらえないからこそ、自問自答を続けることになります。

遺された人は、あの時の自分に対して後悔や心残りを抱えていることも多いものです。

何も出来なかった自分。

何も言えなかった自分。

何も知らなかった自分。

そのような自分を、今でもずっと責め続けているかもしれません。

もしかすると心の中であの人に謝り続けることで、来ることのない許される日を待っているのかもしれません。

それは悪いことではありません。

自分の中で、今そうすることで何とか生きることができている方もたくさんおられるからです。

遺された人はこのように、自分自身の幸せや喜びというポジティブな面を諦めたり、興味を持てなくなりながらも、自分自身のつらさや苦しみというネガティブな面を求めたり望んだりしたいワケではないというとても矛盾した不安定な気持ちで日々を過ごしていることだと思います。

願いは叶わないのにも関わらず、この苦しみがいつになったら終わるのかも分からないので、自分でもどうしていいのか分からなくなるのは当然のことだと思います。

それでも、遺された人にできることは苦しみ続けることだけではないとわたしは思います。

遺された人にできることは何か。

遺された人にできること。

それは、あなたがあなたに目を向けることではないかと思うんです。

何も出来なかった自分という、自分自身ではとても耐えられない自分に少しずつ耐えられるようになっていくことなのかもしれません。

何も言えなかった自分という、自分自身ではとても認められない自分を少しずつ認められるようになっていくことなのかもしれません。

何も知らなかった自分という、自分自身ではとても許すことのできない自分を少しずつ許せるようになっていくことなのかもしれません。

あなたがあなたの、

耐えられない、認められない、許せない

その自分の一部を拾い集めて、これからの人生に必要なものと不要なものとにあなた自身が分けていくことが必要だと思います。

大きな別れの後は失ったことへの心の衝撃が大きく、全てのことを拒否したくなったり、全てのことを諦めてしまったりすることがよく起こります。

それは、一気に今の事実を遠ざけてしまうか、消化しようとするか、そのどちらかという極端な対応を取りがちになるからです。

今があまりにもつらすぎるので、自分が感じている痛みや苦しみをすぐに取り去ってしまうことを、遺された人は自分の心の回復だと思いやすくなってしまうんです。

深すぎるかなしみや苦しみを、一時的にしのぐことはもちろん傷ついたあなたの心に必要なことです。

けれど、どれだけそのつらさをしのぎ続けていても、遺されたわたし達が大事なあの人の存在を忘れてしまうことなど、できるはずがありません。

これからも続く人生。

あの人が居なくなってしまって、あまりのかなしみや大きく激しい痛みや深すぎるつらさを、どうにか忘れたいと望むことも、もうどうにもならないと絶望するのも、それはそれほどまでにあなたがあの人を大事に想ってきたからです。

あの人を大事にしてきたあなただからこそ、あの人に大事にされているあなた自身のことにも目を向けてほしいとわたしは思うんです。

あなたに今あるこのかなしみ、痛み、つらさ。

その全てをそのまま抱えて生きていく自分を信じて、あなたのことを心から生きていてほしいと願うのが、あなた自身であることをわたしは願いたいと思っています。

けれど、以前から自分よりも相手のことを願ってきた人にとって、自分のことを自分で願うことは、とても難しく感じることが多いのではないかと思います。

特に喪失体験後には、自分で自分のことを願うチカラがとても弱くなっています。

そのような時こそ、まずは周りの人からあなたを願うチカラをもらってください。

あなたのことを願ってくれる人の言葉を、信じてみてください。

遺された人は、大事なあの人との別れを乗り越えたその先に自分を願えるようになるのではなく、大事なあの人との別れを抱えながら生きるその先に自分を願えるようになるとわたしは思います。

グリーフケアは、すぐにあなたの心に希望を灯すことではありません。

あまりにもつらすぎる今という事実の中で、あの人やあなた自身との関係性を、時間をかけて見つめていくことです。

その過程や道のりを誰と共に在るのかは、あなたのあなた自身との関係性に大きく影響すると思います。

グリーフケアは、失った大事な存在との関係性だけではなく、あなたのあなた自身との関係性も見つめていきます。

遺された人が、これからも続いていく人生をどのように生きていくのか。

グリーフケアで共に見つめてみませんか?

どうぞ安心してご相談くださいね。