失ってから、片時も忘れたことがないあの人。
失ったまま、自分の時間が止まったままでいる。
会いたくて、声が聴きたくて、触れたくてたまらない気持ちに終わりなどあるはずもなく、諦めようと何もかもを捨ててしまいたくなったり、いつまでもあの人にこだわり続けている自分を情けなく感じたり、どうしていいか分からない毎日を過ごされている方も多いと思います。
求めたい。求められたい。
あの人を求める気持ち。
自分が求められたい気持ち。
そのような求める気持ちや欲求があることは、人間として当たり前のことでもあります。けれど、どうやっても何をしてみてもその願いが叶わないからそれが苦しすぎて、会いたい気持ちを諦めようとしたり、会いたいと思う自分を責めてしまうようになります。
それは何もおかしなことではありません。
あなたが悪いワケでもありません。
とは言え、あの人に会いたい気持ちばかりが募っていく日々は、あなたの心にとって愛情という支えにもなれば、執着という負担にもなります。
求めたい。
求められたい。
このどちらかの気持ちが強くありすぎると、失ったあの人との関係性だけでなく、今ある周りとの関係性をも崩してしまう可能性があります。
そこであなたに必要になってくるのは、心のバランスをどのように取るかというあなた自身の心の軸です。
それには、あなた自身が自分の心の中で起きていることに気がつくことがとても大切になります。
気がつかずに自分の思いだけで過ごしていると、気がついていないことで知らず知らずのうちに、似たようなことや同じようなことに何度も巻き込んだり巻きこまれる、ということが起こりやすくなるからです。
求めたい。
求められたい。
その気持ちの背景には、あなたの今までの経験や想いが込められています。
そしてその中には、どれだけ望んでも叶わなかったという心残りが今でもその欲求を残像としてあなたに見せていることもあります。
あなたの欲求の根源にあるものが、
誰かに自分を分かってほしい。
誰かに自分を愛してほしい。
誰かに自分を受け入れてほしい。
誰かに自分を守ってほしい。
誰かに自分を認めてほしい。
という過去から抱え続けてきた想いから来ているのであれば、今のあなたのあの人への想いや欲求にも大きく影響しています。
あなたはその自分を諦めることも、責めることもしなくていいとわたしは思います。
今のあなたに必要なことは、自分を諦めることでも、責めることでもなく、その深く大きな想いや欲求を感じた自分の心の中から出てくる瞬間的な反応に気がつくことだと思います。
反対側の事実。
人は自分にとって何か良くない出来事が起こった時に、今までの過去の経験から自分のこれからの感情を予測したり、その感情が受け入れ難いものであればあるほど回避できる行動を取ろうとしたくなります。
それは瞬間的に自分が反応しているので、自分だけではなかなか気がつけないことが多いと思います。
例えば、あなたが
分かってほしくて相手のことを試してしまう。
愛してほしくて自分だけを見てもらおうとしてしまう。
受け入れてほしくて相手の言うことを全て聞いてしまう。
守ってほしくて自分の弱さばかりを強調してしまう。
認めてほしくて万能な自分ばかりを見せようとしてしまう。
これは見方によれば、あなたの弱さの証拠に見えるかもしれません。
けれど、もう一方からするとあなたが愛情を信じようとしてきた強さの証でもあります。
あなたがいつも同じような反応を繰り返しているとするなら、まずはその欲求が自分に存在していること、それに対する瞬間的な自分の反応を知ることで、あなた自身が完了を選ぶことができるんです。

欲求を感じた自分が瞬間的にどのような反応をして、どのような行動を取っているのかに気がつくことで、あなた自身が自分への理解や共感を持つことができ、自分という存在を再確認することができるからです。
そしてそのように行動してきたあなたが欠けているのではなく、誰かに必要とされることと誰かに愛されることの違いを感じることができなかったというかなしみや怒りが、あなた自身によって諦めたり否定されてきたからかもしれません。
ひとつの想いや欲求を握りしめている時というのは、もう一方にある事実や考え方を大きく拒否している時でもあるとわたしは思っています。
あなたにとって、この喪失体験という別れが
やはり自分は大切なものを失う。
どうせ自分の人生はうまくいかない。
どれだけやってもどうせムダになる。
自分は最終的に裏切られる。
誰も自分のことを分かってくれない。
という断絶に繋がっているのであれば、あなたが目を向けていくのは相手への依存や執着心を排除することではなく、自分の思い込みや信念や本当に感じてきた想いというような自分そのものを明確にすることが、あなたの「あの人に会いたくてたまらない」という途切れることのない想いや欲求のひとつの受け入れ方だと思います。
自分が強く信じている事実があればあるほど、その反対側を拒絶してしまいます。
だからこそ、反対側の事実にも目を向けることが大切なんです。
今の自分の信じている事実だけが世界ではないことを知るためには、そこに人のチカラが必要になります。
自分のチカラだけでは手放すことができないあなたの想いの中には、誰かのための優しさや願いも込められているからです。
あなたが信じている、
人を求めてもどうせ叶わない。
人に求められたら利用される。
その過去からの思い込みや信念や事実を第三者の視点から見ることで、
相手を求めて自分を受け入れてもらう。
自分を求められて相手に受け取ってもらう。
という反対側の事実が存在することに気がつくことができます。
双方のカタチとチカラの存在。
そうは言っても反対側の真実をどうしても信じられないし、そんなわけがないと否定したくなる気持ちも出てくるのは当然のことだと思います。
けれど、一方の可能性だけが100%で、もう一方の可能性だけが0%ということもあり得ないとわたしは思います。
どちらか一方だけを強く信じてしまうのは、それほどまでにあなたの心が傷ついてきたからでもあると思います。
今まで自分のチカラだけで頑張ってきた人ほど、大事な存在との別れを強く深く大きな意味で長引かせてしまうのはこの過去からの心の傷に巻き込まれているからでもあります。
今の自分の信じていることの反対側を見ることや受け入れることは、今までの自分との決別のように感じるかもしれませんが、ひとつの自分を終わらせることは自分や他の誰かを切り捨てることではないんです。
痛みや苦しみやかなしみの繋がりという犠牲の愛情のカタチが存在するのであれば、慈しみや喜びや楽しさの繋がりという共有の愛情のカタチも存在します。
別れは終わりだけでなく、カタチを変えて戻るという始まりでもあります。
あの人に会いたくてたまらないのに叶わない。
それはあまりにも痛くてかなしい事実です。
けれどそれほどの事実だからこそ、その反対側から見た事実もまたあなたに大きな影響を与えます。
あの人に会いたいのにもう会えない。
それを自分ひとりのチカラで抱えていくには耐えきれないほどの存在との別れがあったからこそ、頼っていい、支えてくれる存在という誰かのチカラを代理的に借りることは必要なことだとわたしは思っています。
グリーフケアはその傷ついたあなたの心を守る誰かのチカラとなるひとつの選択肢だ思います。
あなたが今の自分の事実の反対側を知ったり、自分の中で起きていることに気がついていくことを、あなたと共に見つめていきます。
そしてその事実さえも、これは自分のものだ、自分に起こっていることだ、とあなた自身が認め、受け入れていくその道のりを共に在り続けます。
あなたがあなた自身を再確認し、自分を再構築していく在り方は、大切な存在を失ったあなたが、あなたそのものをカタチを変えて戻っていくことでもあるとわたしは思います。
グリーフカウンセリングがあなたと共に在ります。
どうぞ安心してご相談くださいね。

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